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JR東日本107系直流電車
East Japan Railway Company Type 107 Electric Car
▲春が待ち遠しい真冬の日光線を、男体山をはじめとする日光連山を望みながら日光駅へ向かう107系電車。107系電車にとって最後の冬となり、この1ヶ月後には後継となる205系600番台にその座を譲ることになる。165系電車の廃車発生品を多用し、製造コストを極力抑えつつ使用路線の実態に合わせて設計された107系電車は、分割民営化直後という財政的にも厳しい時期であったために、地味な運用に終始しながらもその果たした役割は大きいといえよう。(2013年2月10日 今市駅)
 高崎線や東北本線をはじめ、日光線、両毛線といった北関東の近郊路線における普通列車には、デッキ付2扉の構造をもついわゆる急行形と称される165系電車や、旧型客車で組成された列車で運転されていたが、これらの沿線の人口増加により利用者も急激に増え、通勤ラッシュ時間帯ではこれに対応できず、遅延によるダイヤの乱れが日常茶飯事であった。国鉄は、片側3扉の構造をもつ115系電車を投入して対応していたが、所要数を満たすことができず、特に日光線や両毛線には165系電車が残存している状況であった。
 165系電車は乗客の乗降時間がかかるという難があるほかに、これらの路線では最低2両編成で十分であるにもかかわらず、165系電車はその構造から最低でもMc+M+Tcの3両編成となることから、経済的にも課題があり、車両自体も急行列車など長距離運用が多かったことから、老朽化の進行もあり車両を取り替える必要性が生じていた。
 そこで、これらの路線と車両を国鉄から継承したJR東日本は、運用する路線の実態に適した車両として、廃車とする165系電車の部品を流用し、2両編成からの組成が可能な1M方式新性能電車として製造したのが107系電車である。
 車体構造は国鉄時代に地方電化ローカル専用として開発された105系電車の新製車をほぼ踏襲している。105系電車は新造車のほかに103系電車を種車とした改造車があったが、車体については片側3扉でロングシートの車内をもつ新造車の設計をほぼ踏襲した。このため、乗務員室直後の側扉は将来のワンマン運転を考慮して車端寄りになっている。
 一方、電装品については、廃車とる165系電車のものを再利用したため、類似の目的で国鉄末期に製造された119系電車に近いものとなった。主電動機は出力120kWのMT54形を使用するが、4基永久直列接続としている。制御装置も勾配区間で使用されるためノッチ戻し制御可能なCD54形を搭載。台車も165系電車からの発生品を活用し、クモハ107形には空気ばね式のDT32形を、クハ106形にはTR69形を装備。このほか冷房装置もクモハ107形に集中式のAU79形とクハ106形には分散式のAU13形を再利用するなど、随所に廃車車両の部品を再利用していることで、極力製造コストを抑えている。
 0番台が16両、100番38両、合計54両がJR東日本の各工場で製造された。0番台は小山電車区に配置されて日光線で、100番台は新前橋電車区に配置されて両毛線や高崎線をはじめとする高崎支社管内の地域輸送用として使用された。このうち0番台は2013年に、E233系5000番台の増備で用途を失っていた元京葉線の205系電車を寒冷地仕様に改造した205系600番台に後を譲り、全車が廃車となり区分消滅した。一方100番台については、2013年9月現在も全車が高崎支社管内で使用されている。

■クモハ107形直流制御電動車
 107系電車の制御電動車(Mc)である。主制御器をはじめ、主電動機、発電ブレーキ用の主抵抗器、集電装置などの電装品を装備している。空気圧縮器(CP)や電動発電機も本形式に搭載し、運転に必要な機器を1両すべてに装備する。
■クハ106形直流制御車
 107系の制御車(Tc)である。105系電車は1M方式のために、制御車であるが空気圧縮機(CP)など一部の補記類を搭載を搭載している。
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