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国鉄201系直流通勤形電車
JNR Type 201 Electric Car
▲夕日の差し込みはじめた青梅駅をあとにし、立川へ向かって走り去る201系電車。オレンジ色の201系電車は首都圏では既に過去帳入りになって久しい。最後まで残った京葉線の201系も引退し、残るは関西圏で活躍する車両のみとなった。写真の編成は中央・総武緩行線で使用されていたのを転用したもので、青梅・五日市線の103系を淘汰した。
 首都圏および関西圏の大量輸送に対応した形式として、国鉄では101系および103系を長期にわたり製造、運用し続けてきた。これらの系列は、戦前からの吊り掛け駆動からカルダン駆動方式など新機軸を採用し、通勤形電車としてはほぼ完成したものとなった。特に、103系に至っては3477両が製造されるという、国鉄車両としては一大勢力を誇るまでになっていた。こうして、101系電車及び103系電車は都市圏の通勤通学輸送に力を発揮することになる。
 一方、1973年のオイルショックにより、国を挙げて省エネに取り組むようになった。こうした動きの中で、101系電車や103系電車など当時の国鉄電車は、駆動方式こそカルダン駆動により新性能化を果たしたものの、制御方式においては従来からの抵抗制御方式のために、加速時に電力消費が大きく、制動時には発電ブレーキとして作用するために、余剰となった電力は抵抗器より熱エネルギーとして捨てているなど、省エネという観点からほど遠いものであった。
 そこで、通勤形電車としての基本構造は103系を踏襲しながら、主に省エネ性の向上をねらって開発されたのが201系である。
 制御装置は営団地下鉄(当時)6000系などで採用され成功を収めた、電機子チョッパ制御を採用した。これは、従来の抵抗制御方式とは違い、半導体回路による電圧制御としたため、加速時の消費電力を押さえることが可能になるとともに、制動時には回生ブレーキとして作用できるなど、省エネ性の向上を実現した。

 しかし、省エネ性を実現した一方で、電機子チョッパ制御に使用する半導体が当時は高価なもので、製造コストを押し上げてしまうことにつながった。このことは、私鉄各社が回生ブレーキが使用可能でありながら、電機子チョッパ制御ではなく、より低価格の界磁チョッパ制御を採用していることや、電機子チョッパ制御を採用したのが営団などごく一部に限られていることからも伺える。
 当時の国鉄の財政状況から、電機子チョッパ制御を採用した201系電車やこれに続く203系電車を大量に増備することが難しく、201系電車は1018両の製造で打ち切られ、すべての通勤形電車を置き換えるには至らなかった。これらは、製造コストの安価な205系の登場を待つことになる。
 登場以来、中央快速線や中央緩行線、および東海道緩行線で運用されていたが、経年による老朽化と新形式の登場により活躍の場を狭め、首都圏では京葉線に残存していた分割編成が後継のE233系電車分割編成の増備により、2011年6月にすべての営業運転を終了した。一方、国鉄時代に関西圏に投入された201系電車両は、リフレッシュ工事を受けながら2011年現在も営業運転に使用されている。しかし、当初から使用されていた東海道緩行線に後継の321系電車の投入により、長年の所属であった網干総合車両所から宮ノ森電車区と奈良電車区へ異動、大阪環状線や関西本線などで使用されている。

■モハ200形直流電動車
  モハ201形とユニットを組む中間電動車。電動発電機や空気圧縮機などの補機を装備する。
■モハ201形直流電動車
 モハ200形とユニットを組む中間電動車。パンタグラフを屋根状に装備するほか、主制御器などの主回路を構成する機器を装備。
■クハ200形直流制御車
 偶数向きの制御車。
■クハ201形直流制御車
 奇数向きの制御車。
■サハ201形直流付随車
 運転台のない付随車。

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