このサイトについて 「筆者」への連絡
国鉄DE11形ディーゼル機関車
JNR Type DE11 Deisel Locomotive
▲新鶴見信号場で発車を待つDE11 2001。大規模操車場における重入換用としてDE10形をベースに開発されたDE11形も、貨物列車の拠点間輸送方式への移行により用途を失いほとんどが廃車となってしまった。今日在籍するDE11形は僅かで、後継機の開発に伴いその去就が気になるところだ。
 操車場(ヤード)における重入換用機関車として、DE10形を基に開発された機関車である。入換用機関車としては、既にDD13形が使用されていたが、操車場での入換用途としては出力が不足していた。これは、もともとDD13形が国産初の液体式ディーゼル機関車であり、当時の技術力では最高である360PSの出力をもつDMF31形エンジンを搭載していた(後期形は500PSに出力を増強したDMF31SBエンジンを搭載して少なからず解消)。DD13形の開発当時から、貨物を積載した状態の重量のある貨車を多数入れ換える操車場での運用では、出力・制動力ともに不足しているため、より高出力でかつ制動力のある重入換機関車が望まれ、本形式が開発された。
 DE11形はDE10形をベースとして開発されたため、エンジンなどの走行装置、外観などはほぼ同じである。1250PSの出力をもつDML61ZAエンジンを1基搭載し、セミセンターキャブと呼ばれる車体形状もDE10形と同一である。一方、入換運用に特化させるため、DE10形に装備されていた重連総括制御装置や客車暖房用の蒸気発生装置(SG)を省略。代わりにコンクリートブロックの死重を積み、軸重14tとした。
 1967年に1号機が新鶴見機関区に新製配置後、全国の操車場における入換運用に使用すべく、各地にも配置されて活躍したが、分割民営化を前に基本番台(0番台)はすべて廃車。出力増強形の1000番台と低騒音試作車1900番台、低騒音形2000番台など小数がJRに継承されたのみである。

■0番台(基本番台)
 1967年から製造されたグループで、1250PSのDML61ZAエンジンを搭載する。これは、DE10形の0番台と同じで、製造時期もほぼ同じである。全部で65両が製造され、大規模操車場における重入換運用に使用されたが、国鉄の貨物輸送体系の変更により操車場が廃止され用途を失い、民営化までに全車廃車となり区分消滅した。
DE11 2[新]※ 1968年・新鶴見機関区新製配置 1987年・廃車(品川機関区)
DE11 13[品]※ 1968年・水戸機関区新製配置 1987年・廃車(品川機関区)

■1000番台
 1969年から製造されたグループで、エンジンを出力向上した1350PSのDML61ZBを搭載したグループである。これは、DE10形の出力向上形とに対応するものである。やはり、2エンド側の蒸気発生装置の代わりにコンクリートブロックによる死重を搭載し、自重を70tとし軸重を14tとしている点は0番台と同じである。全部で64両が製造され、民営化までに大半が廃車になったが、小数がJR東日本に継承された。

■1900番台
 1974年に1000番台を基本に製造された低騒音形の試作車である。防音対策として、機関室への遮音材を取り付けているほか、排気音の低減のために運転室下に排気消音器が設置された。このため、排気煙突は従来1エンド側であったのを、2エンド側に移っている。この他、乗務員の作業環境改善のために、ディーゼル機関車としては初めて運転室に空調装置が設置された。1両のみが製造され、JR東日本に継承された。宇都宮運転所配置であったが、茅ヶ崎運転区に常駐して西湘貨物駅での入換運用に使用されていたが、同駅の貨物取扱終了により2000年に廃車となり区分消滅した。後に登場する低騒音形の2000番台の基礎となった。

■2000番台
 1978年から4両が製造された低騒音形のグループである。本グループは住宅地の中に開設されることになった横浜羽沢駅で使用されることを前提に、1900番台をもとに徹底的な防音対策が施された。機関室の遮音材取り付けのほか、機関室を密閉構造としてエンジン音をおさえている。また、大型の排気消音器の装備とラジエターの2エンド側への移設、ラジエター冷却用ファンも大型のシロッコファンを採用するなどしている。このため、全長が従来より2m長くなっている。また、走行音の防音のために足回りには防音スカートが設置され、外観上の大きな特徴となっている。この結果、従来のディーゼル機関車に比べて、エンジン音と走行音は大きくおさえられている。運転室の空調装置は1900番台と同様に設置されている全車がJR貨物に継承された。2011年現在も全車が新鶴見機関区に配置されていて、横浜羽沢駅のほか梶ヶ谷貨物ターミナル駅、相模貨物駅など住宅地の中に立地する貨物駅での入換のほか、小運転に使用されている。
DE11 2001[新] 1978年・新鶴見機関区新製配置 1987年・JR貨物に継承(品川機関区)
形式車番の横[ ]で括られた文字は、撮影当時の所属区所を表しています。※印のあるものは廃車時点での所属。
[新]新鶴見機関区川崎派出 [品]品川機関区
広告
P R
(C)2004-2014 Norichika Watanabe Allright Reserved.